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塗装屋のVE提案

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VEとは

通常、店で物を買う場合、まずそのものが自分が欲しいと思っている機能を十分に果たすかどうかを判断します。機能を果たすとなると、次にそれがいくらで買うことができるのか確認します。そこで、要求する機能と価格のバランスで購入するか否かを判断することになります。

どんなに優れた機能を果たしてもそれが高過ぎると購入しませんし、逆にどんなに安いものでも機能を果たせていなければ購入をしません。ただし、少々金額が高かったとしても、それ以上に優れた機能を果たすものであれば、満足して購入することもあるかもしれません。

こうした判断こそが、VEの価値判断そのものなです。これを式で表すと以下になります。

VE価値判断の図式

1同じ機能のものを安く購入する。
同じ機能のものを安く購入する図式
2優れた機能を果たすものを
安く購入する。
優れた機能を果たすものを安く購入する。図式
3同じコストで、優れた機能を
持ったものを購入する。
同じコストで、優れた機能を持ったものを購入する。図式
3コストは上がるが、より優れた
機能を持ったものを購入する。
同じコストで、優れた機能を持ったものを購入する。図式

以下では、これらのVE塗装事例をご紹介いたします。

※掲載している事例につきましては、1つの方法です。実際にご活用頂く際は条件等が異なりますのでご連絡下さい。

VE塗装事例の紹介

事例1

鋼板の変更による塗装工程の短縮でコストダウン!

道路資材

お困りごとの経緯

道路資材の困りごと

道路資材は、厳しい環境に耐えうる表面素材に悩んでいた。

道路資材は風雨、塵埃、排気ガスなどが発生し、通常の製品に比べ塗膜強度が求められていた。しかし従来の塗装方法ではそうした対策がとられておらず、汚れや錆びが目立っていた。

<従来の塗装方法>

従来は鋼板に下塗り+中塗り、その上に上塗りとして通常の焼付け塗装を行い膜厚を得ていた。しかしこの場合塗膜強度が弱く、風雨、塵埃、排気ガスの影響を受けやすい塗装設計であった。また工程が多く、コストがかさんでいた。

以前の道路資材の写真
前処理:
脱脂のみ
塗料:
エポキシ樹脂の溶剤塗料
乾燥:
焼付け
求めていたこと

風雨・塵埃・排気ガスに耐えうる塗膜を求めていた!

提案

当社からの解決提案と結果

道路資材における解決提案と結果

めっきと高耐候性粉体塗装で塗膜強度を確保!
提案
めっき鋼板+高耐候性のポリエステル粉体樹脂塗料を提案しました。めっきを使用することによって防錆効果を持たせ、ポリエステル粉体樹脂塗料を使用することによって塗膜強度をえました。
結果
従来は下塗り・中塗り・上塗りの2工程を行っていましたが、提案ではポリエステル樹脂塗料の1工程で済むようになり、目的の達成とコストダウンに貢献できました。
提案後の道路資材の写真
前処理:
リン酸亜鉛皮膜処理
塗料:
ポリエステル粉体塗料
乾燥:
焼付け
解決提案と結果のポイント
ポリエステル粉体塗料の耐候性

ポリエステル粉体塗料は、外観、一次物性に優れた粉体塗料であると共に、耐薬品性、耐食性、耐候性などの性能も有しており、各種粉体塗料の中で、性能上大きな欠点を持たないバランスの取れた塗料といえます。

  エポキシ
粉体塗料
ポリエステル
粉体塗料
アクリル
溶剤型塗料
熱硬化
メラミン
溶剤型塗料
試験方法
耐酸性 × ○ ◎ ○ サンシャイン
ウェザーメーター
300時間
膜厚 50~70μm 50~60μm 50~60μm 30~35μm 膜厚測定器

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事例2

パテの工程を塗装に置き換えることでコストダウン!

工作機械

お困りごとの経緯

工作機械の困りごと

傷を隠すために、パテに変わる方法を探していた!

溶接跡の仕上げや、鋼板を重ねた際の合わせ目、加工中に発生する傷を隠すための対策が求められていた。

<従来の対策>

サンダー仕上げ跡や、鋼板の合わせ目、加工傷などを隠すために従来はパテを行っていた。しかし、工数がかかり、費用がかさんでいたため、新たな対策が求められていた。

以前の工作機械の写真
対策:
パテ
求めていたこと

素材表面の傷を隠す塗装を求めていた!

提案

当社からの解決提案と結果

工作機械における解決提案と結果

粉体塗装がパテの作業工程を削減!
提案
膜の厚い粉体塗料による模様塗装を提案します。
結果
粉体塗料による膜の厚さや、模様塗装の効果により、サンダー跡や合わせ目、加工傷などを隠すことができました。パテ作業が無くなると同時に塗装を行うことができ、コスト削減効果も得られました。
提案後の工作機械の写真
前処理:
リン酸亜鉛皮膜処理
塗料:
模様塗料
乾燥:
焼付け
解決提案と結果のポイント
模様塗料とは

色調の異なった斑点状模様の組み合わせによる変化に富んだ模様塗膜を形成することが出来る塗料のことを言います。

【主な模様塗料】

レザートンレザートン
レザーサテンレザーサテン
ハンマートンハンマートン

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事例3

切削工程を塗装に置き換えることでコストダウン!

テレビ台

お困りごとの経緯

テレビ台の困りごと

角パイプ部品などの角の安全対策に悩んでいた!

テレビ台などの高さ調節に使用される角パイプ部品の場合、角で怪我をしないように切削段階で面取りを行うなどし、安全対策が施されていた。

<従来の対策>

従来は切削段階による安全対策が行われ、面取りが行われていた。塗装段階での安全対策は考えられていなかった。

以前のテレビ台の写真
対策:
切削による面取り
求めていたこと

面取りによる安全対策の代替策を求めていた!

提案

当社からの解決提案と結果

テレビ台における解決提案と結果

粉体塗装の膜厚を利用した面取り対策!
提案
粉体塗装の膜の厚さを利用した塗装により、切削段階の面取り工程の排除によるコストダウンを提案しました。
結果
塗装段階で着色とエッジ部の保護を同時に行うことで切削+塗装工程を短縮できコストダウンに成功しました。また、溶剤を使用しない塗料で安全性を確保できました。
提案後のテレビ台の写真
前処理:
リン酸亜鉛皮膜処理
塗料:
粉体塗料
乾燥:
焼付け
解決提案と結果のポイント
粉体塗装の膜厚について

粉体塗装の特徴の1つに、塗膜の厚さが挙げられます。
溶剤塗料等の液体型塗料は通常、塗膜の厚さが10~30ミクロンであるのに対し、粉体塗料は1回の塗装で30~150ミクロンの膜厚が自由に得られます。また、予熱方法を採れば高厚膜の塗装が可能となります。
現状の限界膜厚は150~200ミクロンとされています。近年では、薄膜の粉体塗料の開発も進み、膜厚の調整の幅が広がっています。

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事例4

「めっき鋼板」から「普通鋼+模様粉体塗装」への変更でコストダウン!

屋外製品

お困りごとの経緯

屋外製品の困りごと

屋外製品はあらゆる環境に耐えうる表面素材に悩んでいた!

屋外に設置する製品の場合、耐候性や防汚性、防錆などが求められていた。また、塗面の美しさを確保するために素材表面がきれいな板金が採用されていた。

<従来の塗装方法>

従来の板金はめっき鋼板、メラミン焼付け塗装が行われていた。耐候性や防汚性、防錆などが求められると同時に、素材のコストダウン策が求められていた。

以前の屋外製品の写真
前処理:
めっき鋼板を使用
塗料:
メラミン溶剤塗料
乾燥:
焼付け
求めていたこと

耐候性・防汚性・防錆とコストダウン策を求めていた!

提案

当社からの解決提案と結果

屋外製品における解決提案と結果

模様塗装で美粧性の確保!コスト削減!
提案
普通鋼板による板金材料を使用し、素材表面のキズを隠す目的と、耐候性、防汚性、防錆などの効果を得るためにリン酸皮膜処理+粉体塗料、もしくはリン酸皮膜処理+模様粉体塗装を提案します。
結果
廉価な板金を採用することにより、材料の仕入れコストを削減することが可能となりました。また下地処理+粉体塗装、もしくは下地処理+模様粉体塗装を実施することで、素材傷やサンダー面のサンダー跡を隠すことができたと共に、耐候性や防汚性、防錆を兼ね備えた塗装を実現することが出来ました。
提案後の屋外製品の写真
前処理:
リン酸亜鉛皮膜処理
塗料:
模様粉体塗料
乾燥:
焼付け
解決提案と結果のポイント
模様塗料とは

色調の異なった斑点状模様の組み合わせによる変化に富んだ模様塗膜を形成することが出来る塗料のことを言います。

【主な模様塗料】

レザートンレザートン
レザーサテンレザーサテン
ハンマートンハンマートン

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事例5

「タイル」から「鋼板+機能塗装」への変更でコストダウン!

トンネル

お困りごとの経緯

トンネルの困りごと

トンネルでは、排気ガスや塵埃の汚れ対策に悩まされていた!

トンネルなどの場合、排気ガスや塵埃などが舞う環境にあり、タイルが使用されていた。また照明器具や表示灯、標識の汚れが発生し、その防汚対策に悩まされていた。

<従来の対策>

従来は、防汚の目的を果たすために、壁面にタイルが利用されていた。しかし施工性の悪さから剥落などが発生し、代替の対策が求められていた。またタイルのコストがかさんでいた。更に照明器具などのメンテナンスに時間がかかっていた。

以前のトンネルの写真
対策:
タイルを使用
求めていたこと

排気ガスなどの汚れを防ぎ、メンテナンスを容易にする塗装を求めていた!

提案

当社からの解決提案と結果

トンネルにおける解決提案と結果

無機質塗料で防汚・メンテナンス性向上・材料のコスト削減!
提案
コストの高いタイルやパネルではなく、コストの安いめっき鋼板に無気質の塗料を塗布することを提案します。
結果
めっき鋼板であったとしても無機質塗料を塗装することにより、トンネル内の汚れの付着を軽減することが出来ました。また、無機質塗料の汚染除去性により、排ガスなどの汚れを容易に除去できるようになり、材料のコスト削減とメンテナンスコストの削減の両方が可能となりました。
提案後のトンネルの写真
前処理:
めっき鋼板を使用
塗料:
無機質塗料
乾燥:
焼付け

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